浮かべる城ぞたーのみなる~ その2
2008年 03月 29日
続きです。券を渡したおっさんに、「写真は撮ってもいいですか」と
たずねたところ、「(船内パネル等の)展示解説物は駄目だが船自体はいいよ」
といわれたんで、遠慮なくとります。
さあいよいよ夢にまで見た三笠です。英国ビッカース社製の、当時としては実に
ナウなヤングに馬鹿ウケな船です。どうです、戦う船とはいえ、なんだか
気品がありませんか?七つの海を制した国の船です。
大砲の先から美しい海を見ました。昔は目視でこうやって敵戦艦を狙った
のですね。遮蔽板は特にないので、敵の砲が命中したらたぶん死にます。
かつての船乗りは本当に度胸があったんですね。
さて、水兵の気分を味わった後は、東郷長官になってみましょう。
艦橋へあがってみます。かつて日本海海戦の際は、この艦橋のマストに
Z旗(ゼットき)が掲げられ、「皇国の興廃この一戦にあり」と不退転の決意を
全将兵に伝えたそうです。勝たずば生きて帰らじと、誓う心の勇ましさ。
これは艦橋の操舵室(そうだしつ)付近です。このあたりは鉄の覆いがあって
比較的安全なんですが、東郷長官はここではよく見えない、といって
のざらしの上部艦橋へ上がって指揮をとったそうです。
確かによく見えますね。ちなみに、東郷元帥の立位置がバミってあったので、
ちゃっかり立ってきました。誰もいなかったら「敵前大回頭!東郷ターン!てー!」
とかアホな寸劇でも一人でやろうかと思ってたんですが、
写真に写りこんでる女性がかわいかったので、恥ずかしくてできませんでした。
残念です。所詮純情可憐乙女模様です。うそです。私もうオッサンです。
全くの余談ですが、大学の卒業旅行でいった京都の本能寺で、
私は馬鹿な友人と「信長と蘭丸」という題でやっぱりアホな寸劇を楽しんでいた
ことを思い出し、嗚呼人間ってかわらないものですね、と思いを新たにしました。
再び甲板に目をやると、海自の軍人さんが外人さんに日露戦争の説明を
していました。国際交流です、すばらしいことです。
私のようなバカはほっといて立派に日本を守ってください。
続く
樹海堂店長
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